みなさんこんにちは、ひでえぬです。
放送大学で2学期に「生活経済学」を取ろうと思い、印刷教材を読み始めました。
そこで、収入や支出についての説明があり、学習課題で「説明するように」とあったので、アウトプットの練習もかねて、今日は2か月半ぶりに、ファイナンス入門をお届けします。
最近ふざけたくだけた話が多かったので、たまにはまじめなお話をしたいと思います。
今回は「支出」についてお伝えします。
支出とは?
支出とは何か?総務省統計局の「家計調査」の区分をもとに見てみましょう。
支出は大きく3つに分かれます。
財産そのものが減るもの「実支出」と呼び、「実支出以外の支払」と区別します。
これら2つものを収入から差し引いたものが「繰越金」となります。
それぞれについて細かく見てみましょう。
実支出
実支出は大きく2つに分かれます。
1つは「消費支出」とよばれるもので、印刷教材では「生活費」とほぼ同じ意味で用いています。食料、住居、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教育、教養娯楽、その他の消費支出の10費目(10大費目)があります。
支出の目的により分類されているので、支出の方法(現金かカードか)については問いません。また、仕送りや贈与金も消費支出に含まれます。
もう1つは「非消費支出」というもので、「税金や社会保険料など世帯の自由にならない支出及び借金利子など」(上記総務省HPより、傍線はひでえぬ)が該当します。
つまりこの2つの区別は「世帯の自由になるかどうか」がポイントとなります。
例としては所得税や住民税、社会保険料、借金の利子などがあげられます。
ここでFP試験にも出るポイントがありますのでお伝えします。
「非消費支出=税金+保険料」と単純化して覚えてしまわないようにしましょう。
なぜなら、そこには2つの落とし穴があります。
1つ目は「税金」ですが、すべての税金が非消費支出となるわけではありません。
所得税、住民税などは該当しますが、消費税や自動車取得税などの間接税は該当しません(消費支出と分類されます。)商品と一体として徴収されるため、「消費支出」とみなされるようです。
ややこしいところで、自動車税と不動産取得税はどっちなんだという疑問が湧きましたが、両方とも直接税なので、「非消費支出」となります。(ここまではFP試験は出ないかもしれません)
2つ目の落とし穴は「保険料」です。
社会保険料は所得額に応じて強制的に徴収されるので非消費支出となりますが、任意で加入する「生命保険料」や「医療保険料」などは消費支出です。保険に加入するかどうかは任意だからです。
こちらは、「可処分所得」に絡めてFP試験でよく出題されますので、覚えておいて損はないと思います。「可処分所得」については、回を改めてご説明しますね。
実支出以外の支払
ここでは具体的な例をあげて説明します。
2022年4月に10万円でパソコンを買ったとしましょう。
その場で現金で買った場合は、「実支出」の「消費支出」に10万円をそのまま計上しておしまいです。10大費目では「教養娯楽」に該当します。
ボーナス一括払いで支払った場合はどうなるかと言いますと・・・。
まず、4月については「消費支出(教養娯楽)」に10万円計上するとともに、「実支出以外の支払」「実収入以外の受取」の「一括払購入借入金」にも10万円計上します。
その後、ボーナス払いの月(仮に7月とします)には、
「一括払購入返済金(教養娯楽)」に10万円が計上されます。
分割払いで購入した場合はどうでしょう。
仮に2万円の5回払いで5月から支払い開始、金利手数料なしとして考えてみると、4月に関しては上と同様になります。
5月から9月までは、「一括払購入返済金(教養娯楽)」に2万円ずつ計上されるということになります。
つまり、現金払いとの違いは、
購入月に購入額が「一括購入借入金」として「実支出以外の支払」「実収入以外の受取」として収入に計上され、返済するごとに「一括購入返済金」として「実支出以外の支払」に計上されるということです。
どちらも見かけ上の現金は減りますが、すでに現物を取得している先に収入に計上してから支出に計上しているので、トータルでは財産の増減は発生していないということになります。だから「実支出以外の支払」というわけですね。
(収入については、あらためてお伝えします。)
(2022.7.3 15:10 赤字部分を追加、訂正しました。大変失礼しました。)
繰越金
繰越金は一定の会計期間(1か月など)を決め、その間の収入から支出を差し引いたものを言います。つまり、
繰越金=収入ー支出
ということです。
まとめ
ここまで、支出について、総務省統計局の「家計調査」の区分をもとに見てみました。家計を見直すにあたって、全部覚える必要はないですが、消費支出の10大費目は覚えておいてもいいかもしれません。
あらためて箇条書きにしてみました。
- 食料
- 住居
- 光熱・水道
- 家具・家事用品
- 被服及び履物
- 保健医療
- 交通・通信
- 教育
- 教養娯楽
- その他の消費支出
太字にしたものは「固定費が発生するもの」です。
収支を見直すにあたって、効果が高いのは「固定費の削減」と言われています。
たとえば住居費では家賃とか住宅ローンの返済額などがあげられます。光熱・水道費では電気料金や水道料金、交通・通信ではスマホの通信料などがありますね。
減らすときのポイントですが、
定額部分の見直しから始める
ということを忘れないようにしましょう。
電気料金であれば基本料金を下げるために電力会社を見直すとか、スマホの通信料であれば格安スマホの基本料金を調べるとかいったことです。
なぜかというと、基本料金を下げられれば、あとは何もしなくても一定額が節約できるからです。
電気の使用量とか通話時間を減らすことも意味がないわけではありません。無駄に使わないことは環境保護の面からも大事なことですが、従量部分を減らしても1回限りの効果しかありません。また節約がエスカレートしすぎて無理が生じ、結局失敗することもあり得ますのであまり効果は期待できません。
太字にしなかった費目からも、例えば定額の食事の宅配サービスとか、教育だと塾や家庭教師の月謝なんかも定期的に支払っていれば固定費とみなせます。またいわゆるサブスクリプション(サブスク)全般も同様です。
これらの中で、必要ないものがあれば解約するなどすれば、それだけで毎月一定の節約効果が見込めます。
支出とは何かを理解して、賢く節約できるといいですね。
今日は長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
では、また。