みなさんこんにちは、ひでえぬです。
簿記3級のネット試験(21日受験)が無事終わりました。
おかげさまで前回お伝えしたとおり、90点で合格することができました。
受験した感想を踏まえつつ、第1問の仕訳の問題について、満点を取れるように、問題の傾向を分析してみたいと思います。
あくまでひでえぬの私見というか、独断と偏見での分析ですので、ご了承ください。
第1問について
仕訳問題が15問出ます。全問正解を目指すため、どのような問題が出ているのか見てみましょう。
実際に試験に出た問題(と言っても記憶できる範囲内ですが)と、各社の予想問題とを見比べて、重要度別に3段階に分けてみました。
ちなみに・・・
- A:ほぼ必ず出題されると思われるもので、かつ間違えやすいもの。
- B:出題頻度が比較的高いもの
- C:あまり確率は高くないけど、出題されるかもしれないもの、あるいは出題されたとしても難易度の高くないもの
重要度A
固定資産の売却(減価償却、売却に係る損益)
真っ先にこれを挙げたのは、きちんと計算しないと間違える確率が高いからです。
減価償却費(期中の売却であれば減価償却累計額も)がきちんと計算でき、なおかつ仕訳がきちんとできて初めて、売却益が出るのか、売却損となるかがわかります。途中何段階か計算があって、どこかで間違えると失点してしまうので、そういう意味では難易度が高めだと思います。
消費税の計算について(内税方式)
これについては消費税額が明示されている場合とされていない場合(代金の10% など)があり、後者の方が難しくなります。また売上に係る分は「仮受消費税」となるし、、仕入に係る分は「仮払消費税」となる点にも注意が必要です。
法人税の計算方式(中間申告、確定申告)
中間申告の場合と確定申告の場合それぞれについて、仕訳をマスターする必要があります。
返品処理(仕入、売上)
返品処理自体はそう難しくないのですが、返金について、掛代金から減らすのか、送料の扱いはどうするのかなどが間違えるもととなりますので注意しましょう。
給料の支払(及び預り金)
文章で書かれると難しく感じるかもしれませんが、書き方を覚えてしまえばそうでもないかも。。ちなみに私は「給料は費用なので」まず借方に書き、それ以外のものを全部貸方に書くと覚えました。
現金過不足の処理(雑損、雑益)
これは現金過不足勘定に仕訳して終わる場合と、原因が分かった時の仕訳を場合とで難易度が違います、原因が分かった時の残額は雑損なのか雑益なのかきちんと計算することが必要です。
過不足の発生原因としては費用や資産だけではなく、収益や負債などもあり得ます。当たり前ですが、借方に書くか貸方に書くかで計算結果が変わってしまうので注意しましょう。
経過費用(前受、前払、未収、未払)
前払(前受)費用は来期分を、未払(未収)は当期分を計上します。それを踏まえて期間を正しく計算することが必要です。(この分野については第3問でも重要になってきます。)
貸倒損失、償却債権取立益
貸倒引当金の有無と限度額に注意しましょう。また当期分の貸倒は貸倒引当金ではなく貸倒損失となるので注意が必要です。
仕入・売上時の送料の取り扱い
仕入時と売上時、また当方負担か先方負担かで異なりますので注意しましょう。
重要度B
電子記録債権、電子記録債務
現時点ではBとしましたが、今後紙の約束手形を廃止する動きが出てきてますので、もしかすると出題頻度が上がるかもしれません。
仕訳の訂正
訂正仕訳については、一度正しい仕訳を紙に書いた上で、どう修正すればよいか考えることをお勧めします。もっとも頭の中でできるよという人はそれでいいと思いますが、紙に書いておいた方があとで見直しの際に有効だと思います。
クレジット売掛金
手数料を販売時に見るかどうかで仕訳の方法が変わってくるので注意が必要です。
繰越利益剰余金の配分(利益準備金、未払配当金など)
一度覚えてしまえばそれほど難しくはないですが、出題頻度が高そうなので重要度Bにしました。
固定資産の購入
送料や据え付け費用などは帳簿価格に含まれます。よって「支払いが全額来月末となった」ような場合、仕訳は1行で済んでしまうので注意しましょう。
従業員立替金
ことばの意味がややこしいのですが、これは「従業員が負担すべき金銭を会社が立て替えた場合」に使用する勘定なので、「従業員が立て替えた金銭」ではないことに注意しましょう。
貸付・借入及び利息の計算
これも難しくないのですが、貸付(借入)の期間に注意しましょう。例えば、「年利2%で1年間」なら貸付額(借入額)に0.02をかけますが、6ヵ月なら0.02×6/12=0.01をかけることとなります。
定期預金の満期後の処理(自動継続、普通預金へ預け替えなど)
これはわかってしまえば簡単なのでCでもいいのですが、実際の試験にに出たのでBにしました。「定期預金から定期預金へ」という場合、借方にも貸方にも定期預金勘定が出てくることとなりますが、この場合は問題ありません。
重要度C
その他、こういったものも予想問題にはありました。私が試験の時は出なかったものも多いですが、この後はどうなるか。簡単なものが多いので、コメントは省略します。
掛払いの相殺
資本的支出と修繕費
建物の賃借(敷金、手数料等)
貯蔵品
商品券の経理
試験問題はどうやって決まるのか?
これについては公開された情報がないので、100%推測で申し上げるという、東スポも真っ青な信ぴょう性なのですが、私は以下の理由から、問題は当日の直前になって決まると考えています。
- 事前に決めないことで、問題漏洩の危険が少なくなること
- 「上位○○%」ではなく、点数で合否を決めているので、仮に同日に受けた人が別にいたとしても、その人との間で問題を統一するする必要がないこと
- なんとなくですが、コンピュータにより、数秒程度で問題を組み合わせることはできそうな気がすること。
第2問などで、予想問題からかなりはずした問題が出ていたところから見ると、おそらくですが、試験問題も随時追加されていると思われます。その中である程度ランダムに組み合わせて出題しているのではないでしょうか。
ちなみになぜこんな東スポ並みの予想をしたかというと、今までお伝えした傾向はあくまでも現時点での傾向であって、将来どうなるかわからないということです。
私か受けた試験問題のうち、第2問は明らかに予想問題とは大きく異なるものでした。各社が知恵を絞って提供してくれたものですから、その精度を疑うつもりは全くありません。(むしろこれだけ情報がない中で提供してくださってありがたいと思います)
ただし、もしネット試験の問題が随時追加されていて、出題者側の思いどおりに問題を変えることができるとしたら、どれだけ予想してもその裏をかくことができます。つまり出題者側が圧倒的有利で、ようするに
なわけです。
なお、とりわけ簿記2級に関しては「簡単すぎ」という評価もあります。
このような評価が高まると、上のページでも触れていますが、今後難化する恐れもあります。(2級だけではなく3級も)
いずれにしても始まったばかりのCBT方式での試験ですから、情報を集めて冷静に対処することが大事だと思います。