みなさんこんにちは、ひでえぬです。
前回の未払費用に引き続いて、今度は未収収益について考えてみようと思います。
(例題)
(株)ひでえぬは、2020年6月1日に、B社に対し、400,000を年利3%、期間1年で現金により貸付け、貸付金の1年分の利子12,000円については返済時に現金で受け取ることとした。このとき、4つの時点での仕訳について答えなさい。なお、(株)ひでえぬの決算日は12月31日である。
①貸付時(2020年6月1日)
②決算時(2020年12月31日)
③翌期首(2021年1月1日)
④返済時(2021年5月31日)
(解答)
①現金を貸付していますので、貸付金勘定を用いて以下のとおり処理します。
これは別に何のひねりもない仕訳ですね。
借 方 | 貸 方
貸付金(資産) 400,000円 現金(資産) 400,000円
現金を貸し付けたことにより、現金(資産)が減り、貸付金(資産)が増えたということになります。
②決算時(2020年12月31日)
まだ受け取っていない利息(返済時に受領)のうち、当期に属する部分(つまり、すでに経過した7か月分)の利息について、「未収利息(資産)」として計上します。
借 方 | 貸 方
未収利息(資産) 7,000円 受取利息(収益) 7,000円
この時計上するのは、利息の総額12,000円のうち、7か月分ですので、
12,000円×7か月÷12ヵ月=7,000円
となります。
本来であれば(利息を受け取っていれば)「受取利息(収益)」として計上すべきものですが、まだ受け取っていないので、「未収利息(資産)」に振り替える処理が必要になります。
③翌期首(2021年1月1日)
未払費用の場合と同様に、再振替仕訳(逆仕訳)を行います。
借 方 | 貸 方
受取利息(収益) 7,000円 未収利息(資産) 7,000円
④返済時(2021年5月31日)
この時に元本と利息を合わせて現金を受け取ります。
借 方 | 貸 方
現金(資産) 412,000円 貸付金(資産) 400,000円
受取利息(収益) 12,000円
図に書くとこういった感じ。
まとめ
- 貸付地(2020年6月1日)及び返済時(2021年5月31日)には通常どおりの仕訳を行う
- 決算時には当期分の利息を未収計上する
- 翌期首にはかならず再仕訳を(逆仕訳)行う
これらがポイントとなります。
今まで見てきたところからわかるように、
- 未払・未収の場合には、当期分の未払(未収)分を決算時に計上し、翌期に再仕訳(逆仕訳)を行う。
- 前払(前受)の場合には、決算時に翌期分の前払(前受)分を計上し、翌期に再仕訳(逆仕訳)を行う。
これが主な違いとなります。ここを混同しないように注意したいものですね。