みなさんこんにちは、ひでえぬです。
CFP資格審査試験の「金融資産運用設計」では、定期預金の利息の計算問題が時々出ます。計算問題の中では簡単な部類に入りますが、中にはちょっとひねったものもあります。今回はそんな問題を見てみましょう。
(例題)
ひでえぬは今後金利が上昇すると予想し、100万円を1年満期のスーパー定期預金に自動継続扱いで3年間預けることにしました。1年目の金利を0.3%とし、1年ごとに0.25%ずつ金利が上昇するとき、3年後の税引き後の元利合計額を求めなさい。
なお、復興特別所得税は考慮せず、計算過程では円未満は四捨五入することとし、答えについては10円未満を切り捨てること。
(解説その1)
まずはきちんと丁寧に解いてみましょう。
1年目の金利は0.3%ですので、小数で表すと0.3/100=0.003
よって利息は1,000,000円×0.003=3,000円(税引き前)
復興特別所得税は考慮しないので、税引き後の利息額は
3,000円×0.8=2,400円
よって1年目の元利合計額は
1,000,000円+2,400円=1,002,400円
これが2年目の元本となります。
2年目の金利は0.3%+0.25%=0.55%ですので、小数で表すと0.55/100=0.0055
よって利息は1,002,400円×0.0055=5,513.2円→5,513円(税引き前)
復興特別所得税は考慮しないので、税引き後の利息額は
5,513円×0.8=4,410.4円→4,410円
よって2年目の元利合計額は
1,002,400円+4,410円=1,006,810円
これが3年目の元本となります。
3年目の金利は0.55%+0.25%=0.8%ですので、小数で表すと0.8/100=0.008
よって利息は1,006,810円×0.008=8.054.48円→8,054円(税引き前)
復興特別所得税は考慮しないので、税引き後の利息額は
8,054円×0.8=6,443.2円→6,443円
よって3年目の元利合計額は
1,006,810円+6,443円=1,013,253円
10円未満切り捨てですので、答えは
1,013,250円
となります。
(解説その2)
ですが、CFP資格審査試験本番でこのように解いていると、
時間がいくらあっても足りません。
そこで、一気に解く方法をお伝えします。
1年目の元利合計額をまとめると、
1,000,000円×(1+0.003×0.8)・・・①
となります。
1,000,000円×(1.003×0.8)
ではないことに注意してください。
忘れている方もいるかもしれないので念のためにお伝えすると、かっこの中は掛け算を先にやりますので、
1+0.024=1.0024
となります。
よって①を計算すると
1,002,400円となります。
2年目の利息は同様にして、
①×(1+0.0055×0.8)=1,002,400×1.0044=1,006,810.56→1,006,811円・・・②
となります。
(端数処理の関係で1円合いませんがここでは気にしないでください。)
3年目の利息も同様にして、
①×(1+0.008×0.8)=1,006,811×1.0064=1,013,254.59・・→1,013,255円・・・③
となります。
(端数処理の関係で1円合いませんがここでは気にしないでください。)
となります。
もうお分かりかもしれませんが、これらの式は( )の中がわかっていれば、
全部繋げることができます。
①,②,③をつなげると、
1,000,000円×(1+0.003×0.8)×(1+0.0055×0.8)×(1+0.008×0.8)
=1,000,000円×1.0024×1.0044×1.0064=1,013,254.14758・・・→1,013,254円・・・③’
となります。
やっぱり端数処理の関係で1円合いませんが、最終的に答えは10円未満切り捨てですので、気にしなくて大丈夫です。
このように、一見手がかかりそうな問題でも、内容を理解していれば一気に解くことができます。
(電卓の使い方)
そうそう、電卓の使い方にも慣れておきましょうね。
たとえば、上の①の( )の部分を計算するときは、私は
パーセントから小数に直すのがちょっと苦手なので、
0.3 ÷ 100 × .8 + 1 =
と打って1.0024を導き出します。
0.8を出すときに、時間を節約するために0を省略するのがミソです。
小数に直すときに、桁を間違えると致命的なので、大事を取ってこのように入力しています。
みなさんも、自分でちょうどよい方法を見つけてくださいね。