みなさんこんにちは、ひでえぬです。
前回よりも、 ちょっと難しめの問題を考えてみたいと思います。
ちなみに前回の復習はこちら。
(例題)
ひでえぬさんは、以下のとおり外貨定期預金に預入していたが、円安がこれ以上進まないとみて先物予約を行った。以下の条件のとき、元利合計額を満期日に先物予約レートで円転したときの、円ベースでの元利合計額を求めなさい。
(カナダドル建て外貨定期預金)
預入金額 900万円
利率 3%
預入期間 1年(予約時点での残存期間6か月)
預入時の為替レート 1カナダドル=90円
(為替予約の内容)
予約期間 6か月
カナダドル6か月物 2%
円6か月物 0.1%
予約時の為替レート 1カナダドル=95円
(注意)
- 為替手数料や先物予約の手数料、税金等は考慮しない
- 為替レートの計算については、計算過程は小数点以下第5位を四捨五入し、計算結果は小数点以下第3位を四捨五入すること。
- 金額の計算については、計算過程は小数点以下第5位を四捨五入し、計算結果はカナダドルは小数点以下第3位を四捨五入し、円については円未満を切り捨てること。
(解説)
まず、預入時に円からカナダドルに換えますが、いくらになったか計算します。(なお、めんどくさいので以下の文章ではカナダドルを単に「ドル」と表記します。)
9,000,000円÷90円=100,000ドル
金利は年3%なので、
100,000ドル×3%=3,000ドル
よって元利合計は
100,000+3,000=103,000ドル
一方、理論上の予約レートですが、
予約時点のインターバンク市場における金利(つまりスポットレート)は
1ドル=95円
です。
これにそれぞれの通貨の金利を掛け合わせると、
1×(1+0.02)ドル=95×(1+0.001)円
よって
1ドル=95×1.001/1.02=93.23円
これにドル建ての元利合計額をかけると、
103,000ドル×93.23円=9,602,690円
となります。
(まとめ)
注意する点は、この例題の場合、預入の途中で先物予約を行っているので、預入期間(1年)と、予約期間(6か月)が異なるということです。
計算に当たっては、これらを混同しないようにしましょう。
こうしてみると、外貨預金って儲かるんじゃ?と思った方もいらっしゃると思います。
ですが私は、外貨預金についてはお勧めしない派です。
理由はいろいろありますが、試験が終わったら、折を見てご説明したいと思います。
では、また。