みなさんこんにちは、ひでえぬです。
今日は、金融資産運用設計の過去問のうち、債券などで出てくる「スポットレート」の求め方について考えてみようと思います。
スポットレートというのは、ものすごくざっくりいうと
債券などで、将来もらえるキャッシュフロー(金利や元本など)を現在価値に割り引いたもの
といったところでしょうか。
過去問ではこんな感じで出題されますが、「現在価値に割り引く」ために、複雑な分数の式が出てきます。
(例題)
利付債券 ひでえぬ
表面利率 年1.5%
利払い 年1回
市場価格 101.00円
残存期間 4年
スポットレート
1年 0.1%
2年 0.2%
3年 0.3%
上記の条件が与えられたとします。
利付債券ひでえぬの市場価格が理論価格と一致するとした場合、4年のスポットレートを求めなさい。
なお、途中の計算過程では小数点以下第5位を四捨五入し、スポットレートについては小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求めること。
(解答)
ではやってみましょう。
スポットレート(以下式の中では表示の都合上SRと表記します)の求め方は今回のように期間が4年となっている場合、
理論価格=+ + +
です。
なお、この式では「表面利率」は%で、「スポットレート」は小数で表すのがポイントです。
つまり、
0.1%=0.001 0.2%=0.002 0.3%=0.003ですので、
求めるスポットレートをxとして式を立てると
101.00=+++ ・・・(ア)
(注 分数の数式内のべき乗表示がうまくできないので、「~の○乗」っていう変な書き方をしていますが、ご了承ください。)
101.00=+++ ・・・(イ)
ここで、1+x=Xとします。そうすると
101.00=+++ ・・・(ウ)
ですね。
式を解くと、
101.00=1.4985+1.4940+1.4866+
=96.5209
Xの4乗==1.0516
ですから、
X=4√1.0516
4乗根はカシオの電卓では√のボタンを2回叩きます。
叩いてみると、
X=1.0127=1+x
x=0.0127=1.27%
よって求めるスポットレートxは1.27%となります。
とまあここまでは普通の解説なんですが、
このあとが私の言いたいところなんですが、かなり字数を使ってしまったので、
つづきは次回にしたいと思います。