みなさんこんにちは、ひでえぬです。
前回、スポットレートについての過去問の解説をやりました。
今回は、その続きです。上のリンクから見比べてながら読んでみてください。
(PCだと2画面開いて見比べたほうが楽だと思いますが、スマホだとどうなんだろ。)
(例題)
- 利付債券 ひでえぬ
- 表面利率 年1.5%
- 利払い 年1回
- 市場価格 101.00円
- 残存期間 4年
スポットレート
- 1年 0.1%
- 2年 0.2%
- 3年 0.3%
上記の条件が与えられたとします。
利付債券ひでえぬの市場価格が理論価格と一致するとした場合、4年のスポットレートを求めなさい。
なお、途中の計算過程では小数点以下第5位を四捨五入し、スポットレートについては小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求めること。
ここで私がお伝えしたいのは、
時間短縮のための手法
なんですね。
この問題に関して言いますと、
(ア)から式を作っていたのでは時間が足りなくなる
と思います。
ではどうするかというと、
(ウ)から式を作る
ことで時間を短縮できます。
というのは、見てのとおり、そもそもこの式は長いです。しかも、同じような式を3回(①~③まで)書くことになります。おそらくこれだけで2~3分は使います。(人によってはもっと使うかも)
(ア)と(ウ)の違いは
- 1+スポットレートを1つの数字(1.001とか)にしたこと
- 求めるスポットレートではなく、分母全体をXとしたこと
ここで必要なのは、
- パーセント表示を瞬時に小数に変換することができること
- Xを求めた後に求めるxをさらに計算すること
となります。
1は、一見簡単そうですが、実は難しい・・・というか、慣れていないと間違えやすいです。(ゼロの数がいくつか迷ったりします。)ですから、日ごろから練習しておく必要があります。(ちなみに私は現時点では念のため一度電卓で一度確認してから計算しますが、本番までには電卓なしでできるようにしたいと思っています)
2については、Xを求めた後にさらにxを求める必要がありますから、二度手間のように思えますが、解説書を見ると分かりますが、xのまま計算しても、実は同じ式の操作は必要となります。
求めるスポットレートをxとして式を立てると
101.00=+
+
+
・・・(ア)
(注 例によって分数の数式内のべき乗表示がうまくできないので、「~の○乗」っていう変な書き方をしていますが、ご了承ください。)
101.00=+
+
+
・・・(イ)
(ウ)を書かずにやってみると、
101.00=1.4985+1.4940+1.4866+
=96.5209
(1+x)の4乗==1.0516
ですから、
1+x=4√1.0516
4乗根はカシオの電卓では√のボタンを2回叩くんでしたね。(SHARPの愛用者の方ごめんなさい)
叩いてみると、
1+x=1.0127
x=0.0127=1.27%
よって求めるスポットレートxは1.27%となります。
ということで、「ですから、」以下はほとんど変わりません。
だったら、いちいち「1+x」って書くほうが面倒だと思いませんか。
それに個人的な経験で行っちゃいますと、この場合「1+x」でずうっと書いていると、最後4乗根を外すときに間違えそうな気がします。その意味では、ずっとXに置き換えておいて、最後にxを求めるほうが合理的だと思います。
間違ってXを答えてしまう可能性もなくはありませんが、過去問の練習を重ねていれば大丈夫かなと思います。(それにCFP資格審査試験では選択肢にXの数字は出てこないと思います)
まあ正直この辺りの細かいところは個人の好き好きというか、計算にどれくらい慣れているかによっても変わりますので、一概に言えないのですが(だから本には書いていないという説もある)、過去問を解くことで、このようなちょっとした工夫をしてみることが有効だと思います。