めざせ行政書士&CFP(R)!放送大学生ひでえぬのブログ

CFP(R)からのFP1級を取得後、行政書士試験に挑戦中。ひでえぬのブログです。その時の勉強法などを載せてます。2021年4月から放送大学で心理学を勉強しています。

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FP試験対策㉓ 預金利息額の計算

みなさんこんにちは、ひでえぬです。

 

CFP資格審査試験の「金融資産運用設計」においては、定期預金の利息計算の問題が時々出ます。

 

一見簡単な計算式なのですが、商品の種類によって計算の方法が違うので、計算があっていても答えを間違える可能性があります。

 

そこで、代表的な4つの商品を取り上げて、商品の違いによる、元利合計額の違いを見てみたいと思います。

 

今回は、

  • 期日指定定期預金
  • スーパー定期
  • 定期貯金
  • 定額貯金

 

についてみてみましょう、

 

(例題)

ひでえぬ氏が以下の条件で、100万円を年利0.5%で預けた場合の、税引後の元利合計額を求めなさい。(復興特別所得税は考慮しない)

なお、金額については計算過程を含め円未満切り捨てとする。

 

(解説)

4つの商品の概要をまとめましたので、ご覧ください。

 

定期預金比較表


 

では、それぞれ計算してみましょう。

  • 期日指定定期預金で3年間預けた場合

こちらについては、利息の計算は1年複利で、利息の受け取り(税金の計算)は満期時に一括して行います。

 

まず、金利の小数での表し方を確認しましょう。これを間違えては計算方法があっていても答えが合いません。

0.5%ですから、0.5÷100=0.005となりますね。

そうしますと、1年後の税抜き前元利合計額は元金の(1+0.005)倍で、1年ごとの複利計算ですから、

 

1,000,000円×(1+0.005)3=1,015,075円

元金1,000,000円を引くと 15,075円 となります。

 

復興特別所得税を考慮しないので、

税引き前利息額の80%が税引後の利息となります。

よって

15,075×0.8=12,060円

 

元金1,000,000円を加えて

1,000,000円+12,060円=1,012,060円

 

  • スーパー定期の1年物に、元利金自動継続扱いで3年間預けた場合(預入期間の金利は全て年0.5%とする)

なんだかこれだけ特殊な条件になっていますが、このパターンは過去問で出ています。

 

スーパー定期の場合、単に3年複利とかにしても半年複利になって定期貯金とかと同じになるだけなので、そういう出題はしないのかもしれません。

 

ちなみに他の出題パターンとしては、他の金融商品(外貨預金とか)とのセット商品で、3ヶ月のスーパー定期と外貨預金のセットで収支がいくらというのを求めるものをよく見かけます。

 

というわけで、計算をしてみましょう。

この場合、1年満期なので利息は1年ごとに支払われ、20%源泉徴収されます。

 

1年経過後の元利合計額は

1,000,000円×(1+0.005)=1,005,000円

利息額は

1,005,000円-1,000,000円=5,000円

税引後の利息額は税引き前の80%ですので

5,000円×0.8=4,000円

元金をプラスして

1,000,000円+4,000円=1,004,000円

これが2年目の元金となります。

 

2年経過後の元利合計額は

1,004,000円×(1+0.005)=1,009,020円

利息額は

1,009,020円-1,004,000円=5,020円

税引後の利息額は税引き前の80%ですので

5,020円×0.8=4,016円

元金をプラスして

1,004,000円+4,016円=1,008,016円

これが3年目の元金となります。

 

3年経過後の元利合計額は

1,008,016円×(1+0.005)=1,013,056円

利息額は

1,013,056円-1,008,016円=5,040円

税引後の利息額は税引き前の80%ですので

5,040円×0.8=4,032円

元金をプラスして

1,008,016円+4,032円=1,012,048円

 

よって税引後の利息合計額は

 

1,012,048円-1,000,000円=12,048円

 

  • 定期貯金に3年間預けた場合

定期貯金の場合、利息は3年以上の場合半年複利で計算され、満期時に一括して支払われます。したがって税金も満期時に20%源泉徴収されます。

 

ここで注意しなければいけないのは、

 

半年複利

なので、年利0.5%ですと半年では

 

0.5×6ヶ月÷12ヶ月=0.25%

 

となり、小数で表すと

 

0.25÷100=0.0025

 

となります。これを忘れると、計算方法があっていても、答えが合いません。

 

ではやってみましょう。

半年複利で3年間ですから、利息は6回出ます。(支払いは満期時)よって、

 

1,000,000円×(1+0.0025)6=1,015,094円

 

元金を引いて税引き前の利息額を求めると

1,015,064-1,000,000円=15,064円

これに20%の源泉徴収されますので、

15,064×0.8=12,075円

 

よって元利合計額は

1,000,000円+12,075円=1,012,075円

 

  • 定額貯金に3年間預けた場合

こちらも定期貯金同様、半年複利で税金は満期時に徴収されるので、計算は上の定期貯金と同じです。

よって元利合計額は

1,000,000円+12,075円=1,012,075円
 

ちなみに、定期預金で3年複利でも同じ計算になります。

 

その定期預金ですが、上であげた方法だとわかりやすいですが、解くのに時間がかかり、試験本番ではあまりお勧めできない方法です。

 

そこで、一発で計算できる方法を考えてみましょう。

 

定期預金1年物なので商品としては単利ですが、元利金自動継続とすることで、実質的に複利計算に近い商品になっています。

 

そこで、各年の元金に対する税引後の元利合計額は

(1+0.0005×0.8)と表せるので

 

1,000,000円×(1+0.005×0.8)×(1+0.005×0.8)×(1+0.005×0.8)=1,000,000円×(1+0.005×0.8)3となり、これを計算すると

 

1,012,048

 

となります。

 

ちなみに、実際に過去問で出た問題は3年間同じ金利ではなく、徐々に上がっていました。こんな感じです。

 

(類題)

ひでえぬ氏が、VEK銀行のスーパー定期の1年物に元利金自動継続扱いで3年間預けた。

このとき、1年目の利息が0.1%、2年目が0.3%、3年目が0.5%出会った時の、税引後の元利合計額を求めなさい。

 

(解説)

上の方法を利用して解きます。

1,000,000円×(1+0.001×0.8)×(1+0.003×0.8)×(1+0.0005×0.8)= 1,000,000円×1.0008×1.0024×1.004 =1,007,214円

 

 

まとめ

  • 預金の利息計算については、商品の違いにより計算方法を使い分ける。
  • 商品の違いについて知識を準備しておくとともに、計算に慣れておく。
  • 1年未満の場合の金利について注意する。
  • 累乗の計算について、電卓の使い方をマスターしておく