めざせ行政書士&CFP(R)!放送大学生ひでえぬのブログ

CFP(R)からのFP1級を取得後、行政書士試験に挑戦中。ひでえぬのブログです。その時の勉強法などを載せてます。2021年4月から放送大学で心理学を勉強しています。

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FP試験対策㊶ 株式の配当割引モデル(定率成長モデルと定額配当モデル) その2

みなさんこんにちは、ひでえぬです。

 

前回、途中の説明をほぼ全部すっ飛ばして、

 

手抜きか!

 

という感じでしたが、これには訳があります。

丁寧に説明するには、回を分けたほうが良いと思ったからです。

 

前回のお話はこちら。

 

hide-n64.hatenablog.jp

 

前回のおさらいをする前に、「無限等比数列」についてご説明します。

 

等比数列」というのは、隣り合う2つの項の比が同じ数列のことを言います。

 

例えば、最初の数字が2から始まり、3倍ずつ増えていく数列を考えてみましょう。

 

最初の項を初項といい、この場合は2です。

 

2,6,18,54,162, ・・・・・

 

と続いていくことになります。

隣り合う数字、2と6、18と54などはそれぞれ1:3になっていますね。

この場合、公比が3であるということになります。

 

 

これを一般的に表すと、初項がA,公比をRとすると、定率成長モデルの場合、

1年後の配当は  A

2年後の配当は  A \times R=AR

 3年後の配当は  A \times R^2=AR^2 

となりまして、

n年後の配当は  A \times R^{n-1}=AR^{n-1}

となります。 

 

よってこれらの合計Pを式で表すと、

 P=A+AR+AR^2+AR^3+ ・・・ AR^{n-1}  ①

 となりますね。

両辺にRをかけると、

 P \times R=AR+AR^2+AR^3+AR^2 ・・・ AR^n  ②

 

となります。

①ー②を求めると、途中の数字は全部消えて、最初と最後だけが残ります。

 P-PR=A-AR^n

 

 共通するPとAでくくって、

 

 P(1-R)=A(1-R^n)   ③

となります。

ここで、前回の問題文に戻りますので、もう一度前回の記事を出しておきますね。

 

 

hide-n64.hatenablog.jp

 

前回の問題文より、

 

r及びgはつねに以下の条件を満たすこととなっています。

  • r>g
  • 0<r<1
  • 0<g<1

①②式でのRは

 

  R=\frac{1+g}{1+r}

 

 ですが、上の条件より

  • 1<分母<2 
  • 1<分子<2
  • 分母>分子

 となります。(実際に数字を入れて計算してみると分かるかと思います。)

 

つまり、

0<R<1

 

となります。ここがポイントです。

 

どういうことかというと、

Rが正の数字だと仮定して、

R>1ならば、かければかけるほど、 R^nは大きくなります。

冒頭で上げた、「初項が2、公比が3」の数列を見ると分かりますね。

 

一方、R<1ならば、かければかけるほど、 R^nは小さくなります。

例えばR=0.9のとき、

 R^2=0.81

 R^3=0.729

 R^4=0.6561 ・・・

 

と、どんどん小さくなります。

そうなると、最後は0に限りなく近くなるはずです。

 

そこで、

 R^n=0

 

として先ほどの③の式を書き直すと、

 P(1-R)=A

 

よって、

 P=\frac{A}{1-R}

 

 A=\frac{D}{1+r}, R=\frac{1+g}{1+r}を代入して、

 

 P=\frac{\frac{D}{1+r}}{1-\frac{1+g}{1+r}}

 

分子及び分母に(1+r)をかけると

 P=\frac{D}{1+r-1-g}

 =\frac{D}{r-g}

 

ほら、前回の結論に到達しましたね。

まあ、公式知っていれば、ここまで細かくやる必要は全くないのですが、数学的知識がない人でも極力わかるように説明しようとすると、とても難しいです。

 

CFP資格審査試験だけを考えると、ここまで調べる必要はないのですが、ある程度理屈がわからないと、丸暗記になってしまいますからね。

 

というわけで、最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

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