みなさんこんにちは、ひでえぬです。
前回、途中の説明をほぼ全部すっ飛ばして、
手抜きか!
という感じでしたが、これには訳があります。
丁寧に説明するには、回を分けたほうが良いと思ったからです。
前回のお話はこちら。
前回のおさらいをする前に、「無限等比数列」についてご説明します。
「等比数列」というのは、隣り合う2つの項の比が同じ数列のことを言います。
例えば、最初の数字が2から始まり、3倍ずつ増えていく数列を考えてみましょう。
最初の項を初項といい、この場合は2です。
2,6,18,54,162, ・・・・・
と続いていくことになります。
隣り合う数字、2と6、18と54などはそれぞれ1:3になっていますね。
この場合、公比が3であるということになります。
これを一般的に表すと、初項がA,公比をRとすると、定率成長モデルの場合、
1年後の配当は
2年後の配当は
3年後の配当は
となりまして、
n年後の配当は
となります。
よってこれらの合計Pを式で表すと、
・・・ ①
となりますね。
両辺にRをかけると、
・・・ ②
となります。
①ー②を求めると、途中の数字は全部消えて、最初と最後だけが残ります。
共通するPとAでくくって、
③
となります。
ここで、前回の問題文に戻りますので、もう一度前回の記事を出しておきますね。
前回の問題文より、
r及びgはつねに以下の条件を満たすこととなっています。
- r>g
- 0<r<1
- 0<g<1
①②式でのRは
ですが、上の条件より
- 1<分母<2
- 1<分子<2
- 分母>分子
となります。(実際に数字を入れて計算してみると分かるかと思います。)
つまり、
0<R<1
となります。ここがポイントです。
どういうことかというと、
Rが正の数字だと仮定して、
R>1ならば、かければかけるほど、は大きくなります。
冒頭で上げた、「初項が2、公比が3」の数列を見ると分かりますね。
一方、R<1ならば、かければかけるほど、は小さくなります。
例えばR=0.9のとき、
・・・
と、どんどん小さくなります。
そうなると、最後は0に限りなく近くなるはずです。
そこで、
として先ほどの③の式を書き直すと、
よって、
,を代入して、
分子及び分母に(1+r)をかけると
ほら、前回の結論に到達しましたね。
まあ、公式知っていれば、ここまで細かくやる必要は全くないのですが、数学的知識がない人でも極力わかるように説明しようとすると、とても難しいです。
CFP資格審査試験だけを考えると、ここまで調べる必要はないのですが、ある程度理屈がわからないと、丸暗記になってしまいますからね。
というわけで、最後までお付き合いいただきありがとうございました。