みなさんこんにちは、ひでえぬです。
今日は資本資産価格決定モデル(CAPM)に関するおはなしの続きで、
ジェンセンのアルファ
についてお伝えします。
一応前回の説明を載せときますね。
前回と同じ条件で例題を載せます。
ここで、以下の条件の場合の個別資産HNのジェンセンのアルファを求めてみましょう。
市場ポートフォリオの期待収益率が6%
個別資産HNのベータが1.3
無リスク資産の期待収益率が2%
個別資産HNの平均投資収益率が8%
これについて、
Y=AX+B
という一次関数の式を使って、
市場が均衡状態の時の個別資産HNの期待収益率は7.2%
であることがわかりました。
つまり、こういうことです。
緑の数字(7.2%)が、前回求めた市場が均衡状態の時の個別資産HNの期待収益率です。
そこで「ジェンセンのアルファ」ですが、文章で書くとこうなります。
ジェンセンのアルファ(Jensen’s alpha)とは、パフォーマンスの評価尺度の1つでポートフォリオの実現リターンが理論的に期待されるリターンに比べてどれだけ上回ったかを示す指標である。
うーん、わかったようなわかんないようなですね。しかも用語集に書いている式にいたっては、
6月までには忘れてる
自信があります(おい)
で、グラフで表すとどうなるかというと、
上のグラフの紫の点が実際の市場での投資実績だとすると、それがどれだけ証券市場線から離れているか表す数値が「ジェンセンのアルファ」ということです。
なので、グラフにここまで数字が入っていると、ほとんど答えも出たようなものなのですが、
8%-7.2%=0.8%
となりますね。
ようするに、証券市場線と個別資産のベータをもとに個別資産の期待収益率を求めて、それを実際の投資実績と比較すればいいわけです。
なお、「実際の(平均)投資実績」ですから、期待収益率に比べて上回ることもあれば、下回ることもあります。今の例では上回っていますが、例えば、
個別資産HNの平均投資収益率が4.8%の場合のジェンセンのアルファは
4.8%-7.2%=▲2.4%
ということになります。
まとめ
- ジェンセンのアルファとは、期待収益率と実際の投資実績との差である。
- グラフを書いて求めたほうが間違いない。