みなさんこんにちは、ひでえぬです。
CFPエントリー研修をコツコツやっています。
今日は6つのステップのうち、Step3とStep4についてお伝えします。
実際はもう少し進めています。別に小出しにしているわけではないんですが、復習もかねて、少しずつお伝えしたいと思います。
Step3 顧客のファイナンス状態の分析と評価
この段階では、入手した定量的な情報をもとにグラフ化や図式化することで、顧客に分かりやすく伝えることができます。また、FPにとっても今後のプランニングを決める大事なプロセスとなります。
顧客のファイナンス分析には
- キャッシュフロー分析
- バランスシート分析
- 保障・補償分析
- 税金分析
の4つに分けられます。
キャッシュフロー分析は、毎月の食費や通信費、住宅ローンの返済などをチェックし、住宅や不動産の購入・子供の進学などのライフプランを盛り込んだ長期的なキャッシュフローを分析します。
バランスシート分析は資産と負債のバランスを分析するとともに、資産の内容、具体的にはリスク資産と安定資産のバランス、流動性などをチェックします。負債についてはその内容および金額をチェックします。
保障・補償分析は、ファミリーリスクとパーソナルリスクの洗い出しを行い、それらが保険などでカバーできているか、逆に保険金額が過大ではないかなどをチェックします。
税金分析は、現在支払っている所得税や住民税の他に、将来の相続税を見越した相続財産の評価額などを分析します。
これらの分析結果を踏まえて、問題点の把握を行い、解決方法の検討を行います。検討に当たっては、定性的情報の確認を行い、顧客にとって最適と思われる方策を立案するとともに、妥当な複数の代案を優先順位を付けたうえで準備しておくことが必要です。
また、最適プランのシミュレーションを行うとともに、代替案に関してはデメリットやリスクを明示することも重要となります。
Step4 プランの検討・作成と提示
ファイナンシャルプラン(提案書)はFPが専門家としてのサービスを形にした「商品」です。作成のポイントは
- 戦略の明確化と評価
- ファイナンシャルプラン(提案書)の作成
- ファイナンシャルプラン(提案書)の提示
戦略の明確化と評価
戦略については1つの場合もあるし、複数の場合もありますが、顧客の現状を考慮しつつ、目的やニーズに合致すると思われるものを検討します。
ファイナンシャルプラン(提案書)の作成
検討した戦略に基づきファイナンシャルプランを作成します。形になったものを顧客に提示することで顧客の問題点や解決策が明示され、顧客の理解を助けます。また、実際にプランを実行するときには将来にわたって顧客の経済活動の基盤となり道しるべとなります。
ファイナンシャルプラン(提案書)の提示
ポイントは5つ。
- わかりやすい説明
- 正確な内容の説明
- 疑問や質問に対する丁寧な回答
- 顧客が安心感や信頼感をもって実行できるような誘導
- 専門家に提案してもらったという安心感の提供
FPが顧客と接するときに重要なことは心理学でいうところの「受容と共感」であるといわれています。顧客の願いや考えを受け止め、顧客の目線に立って聞いてあげることが重要です。これを達成するために、FPの業務において改善点を探しながら仕事をすることで、顧客の信頼を獲得することにもつながります。
「受容」というのは読んで字のごとく「受け入れる」ことです。ただ「受け入れる」だけなのですが、実際にやってみると意外に難しいものです。
「受容」の際に大事なことは、
- 自分の意見を言わない
- 客観的な評価も伝えない
- アドバイスをしない
ことと言われています。
例えば、年収2000万円で、子供のいない夫婦がいて、ひでえぬFPのところに相談に来たとします。
相談者が
「なかなかお金がたまらなくて老後のことを考えると心配で、それで相談に来ました」
とおっしゃったとして、
「年収2000万円あれば、普通にお金貯まると思いますよ」
と言っちゃったとすると、それはもう「受容」ではありません。
一般論としてはおそらく正しいと思いますので、最後には(相談者を励ます意味で)言うと思いますが、最初からそういうことを言ってしまうと、Step1で触れた「話しやすい雰囲気」にはなりません。
なので、この場合100点かどうかわかりませんが、例えば、お金が貯まらない原因が趣味の釣りに関する支出がものすごい多かったからだとすると、
「そうですね。遠くに釣りに行ったり、道具を買ったりと、いろいろお金がかかりますからね。なかなかお金がたまらなくて、心配になりますよね。」
といった感じで、私だったら答えるかなと思います。
ちなみにこの「心配になりますよね」の部分が「共感」で、相手の気持ちに寄り添う姿勢をあらわすことで、相談者は自分のことを理解してくれたと思い、信頼感が高まることとなります。
この場合実際のところ、趣味に関する支出をコントロールできれば問題は解決しそうですが、それはデータを集めて分析し、形にすることで、相談者を納得させてからのお話ですね。そうしないと相談者も危機感をもって「こりゃだめだ。今のままでは。」ということにならないので、提案書ができたとしても結局実行しないこととなります。
実はStep5から結構難しくなってきます。
では、また。