めざせ1級FP&CFP(R)!放送大学生ひでえぬのブログ

CFPからのFP1級を取得したばかりのひでえぬのブログです。その時の勉強法などを載せてます。2021年4月から放送大学で心理学を勉強しています。

FP試験対策㊴ 不動産の広告表示について

みなさんこんにちは、ひでえぬです。

 

今回はFP試験対策ですが、久しぶりに不動産運用設計からお伝えします。

 

 

CFP資格審査試験の問題では、下のような感じで、不動産の販売広告についての正誤問題が出ることがあります。

 

不動産広告(1)

 

「不動産の表示に関する公正競争規約(以下、ここでは『規約』と表記します)」「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則(以下、ここでは『施行規則』と表記します)」というものがあります。

 

目的については規約第1条に、

不動産の取引について行う表示に関する事項を定めることにより、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争を確保することを目的とする。 

 

つまり、適正な表示を行うことにより消費者がきちんと選択でき、事業者同士が適正な競争ができるようにするということですね。

 

このような目的のため、細かい規定が設けられています。

 

では、見てみましょう。

 

不動産広告(2)

 

 

 

 

ア 物件名に「ひでえぬ公園」と名乗るには?

 

架空の地名なのでちょっと伝わりにくいかもしれませんが、物件のある「ひでえぬ市」には「ひでえぬ公園」という非常に有名な公園があって、「ひでえぬ公園」とつくかどうかで土地の値段が変わるくらいブランドとしての訴求力が高いと思ってください。

 

では、物件の名前に好きなときに「ひでえぬ公園」と入れていいのでしょうか。

 

これについては、規約の第19条第1項第3号に規定されています。

19条を全部引用してみましょう。

 

(物件の名称の使用基準)
第19条 物件の名称として地名等を用いる場合において、当該物件が所在する市区町村内の町若しくは字の名称又は地理上の名称を用いる場合を除いては、次の各号に定めるところによるものとする。
(1) 当該物件の所在地において、慣例として用いられている地名又は歴史上の地名がある場合は、当該地名を用いることができる。
(2) 当該物件の最寄りの駅、停留場又は停留所の名称を用いることができる。
(3) 当該物件が公園、庭園、旧跡その他の施設から直線距離で300メートル以内に所在している場合は、これらの施設の名称を用いることができる。
(4) 当該物件の面する街道その他の道路の名称(坂名を含む。)を用いることができる。

 

今回の場合は250mということなので、規定の範囲内ですね。これが500mとか1kmとか離れていると、規約違反ということになります。

 

イ 最寄りの施設までの距離の表示の仕方

さっきの「ひでえぬ公園」もそうですが、最寄りの駅やスーパー、学校などの距離については、どのように表示したらよいのでしょうか。

 

施行規則第10条第1項第29号には、

 

〔生活関連施設〕
(29) (中略)学校、病院、官公署、公園その他の公共・公益施設は、次に掲げるところにより表示すること。
現に利用できるものを表示すること。
物件までの道路距離を明示すること。
ウ その施設の名称を表示すること。ただし、公立学校及び官公署の場合は、パンフレットを除き、省略することができる。 

 

つまり、「徒歩〇分」ではなく、「○○m」と表示することとなりますね。

 

アに関しては、スーパーなどについては一部例外があります。

施行規則第10条第1項第31号には、

 

(31) デパート、スーパーマーケット、商店等の商業施設は、現に利用できるものを物件までの道路距離を明示して表示すること。ただし、工事中である等その施設が将来確実に利用できると認められるものにあっては、その整備予定時期を明示して表示することができる。

 

これはCFP資格審査試験の過去問にあるので、要チェックです。

 

ウ 駅から「徒歩5分」って何メートル?

 

施行規則第10条第1項第3号によると、

 

〔交通の利便性〕
(3) 交通の利便については、次の基準により表示すること。
ア 公共交通機関を利用することが通例である場合には、次により表示すること。
(ア) 鉄道、都市モノレール又は路面電車(以下「鉄道等」という。)の最寄りの駅又は停留場(以下「最寄駅等」という。)の名称及び最寄駅等からの徒歩所要時間を明示して表示すること。

 

つまり距離ではなく徒歩での所要時間を明示しなさいということですね。

で、その所要時間の算出方法ですが、実際にかかった時間ではなく、施行規則の第19条第1項第10号に書かれている通り、機械的に計算します。

 

(10) 徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること。この場合において、1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること。

 

「80メートル1分」っていうのは有名かと思いますが、CFP資格審査試験の問題で出るのはアンダーラインを引いた部分です。「1分未満の端数は1分」というのは要するに「端数切り上げ」ということなので、「徒歩5分」というのは「徒歩4分超~徒歩5分」ということになり、距離で表すと「320メートル超400メートル以下」ということになります。

 

少しCFP資格審査試験の問題から離れますが、「駅から」の「駅」というのは、どこを起点とするのでしょうか。

 

これについては規約の第19条第1項第9項に書かれています。

 

規約19条第1項

(9) 団地(一団の宅地又は建物をいう。以下同じ。)と駅その他の施設との間の距離又は所要時間は、それぞれの施設ごとにその施設から最も近い当該団地内の地点を起点又は着点として算出した数値を表示すること。(以下略)

 

ということは、駅側の起点は、ホームでも改札口でもなく「駅の施設を出たところ」となります。

 

「駅の施設」が駅舎のことなのか、ロータリーなども含むのかは微妙なところですが、いずれにしても「駅から徒歩5分」というのは、「電車を降りてから5分」でもなければ、「改札を出てから5分」でもないことは確かです。

 

まして、みんながみんな分速80m(時速4.8km)で歩くとは限らないので、実際に物件を探すときは、ご自分の足で確かめるのがよいというのはこういう理由によるのです。

 

 

エ 建築中の物件の写真は?

今回の物件は建築中で、来年1月完成予定です。この場合、写真は載せられるのでしょうか。

 

施行規則の第10条第1項第22号によると、

 

〔写真・絵図〕
(22) 宅地又は建物の写真は、取引するものの写真を用いて表示すること。ただし、取引しようとする建物が建築工事の完了前である等その建物の写真を用いることができない事情がある場合においては、次に掲げるものに限り、他の建物の写真を用いることができる。この場合においては、当該写真が他の建物のものである旨を写真に接する位置に明示すること。
取引しようとする建物と規模、形質及び外観が同一の他の建物の外観写真。この場合において、門塀、植栽、庭等が異なる場合は、その旨を明示すること。
イ 建物の内部写真であって、写真に写される部分の規模、形質等が同一のもの

 

つまり、基本は「現物を表示」なのですが、工事中で現物が完成していないときは、

 

現物でないこと(他の建物であること)を断ったうえで、規模、形質及び外観などの使用が同じものの写真を使うことが認められているというわけです。

 

オ 金額の表示について

最後に、肝心かなめの販売価格ですが、基本的に税込表示となります。

 

(38) 住宅(マンションにあっては、住戸)の価格については、1戸当たりの価格(敷地の価格(当該敷地が借地であるときは、その借地権の価格)及び建物(電気、上下水道及び都市ガス供給施設のための費用等を含む。)に係る消費税等の額を含む。以下同じ。)を表示すること。

 

なお、マンションの場合の管理費や修繕積立金については、一括して表示するのではなく、ここに表示する必要があるので注意が必要です。 

 

施行規則第10条第1項(抜粋)

(41) 管理費(マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない。)については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により管理費の額が異なる場合において、そのすべての住宅の管理費を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる。

(43) 修繕積立金については、1戸当たりの月額(予定額であるときは、その旨)を表示すること。ただし、住戸により修繕積立金の額が異なる場合において、そのすべての住宅の修繕積立金を示すことが困難であるときは、最低額及び最高額のみで表示することができる

 

他にも注意事項はありますが、今回はとりあえずここまでにします。