めざせ行政書士&CFP(R)!放送大学生ひでえぬのブログ

CFP(R)からのFP1級を取得後、行政書士試験に挑戦中。ひでえぬのブログです。その時の勉強法などを載せてます。2021年4月から放送大学で心理学を勉強しています。

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FP試験対策⑬ オプション取引についてまとめてみた

みなさんこんにちは、ひでえぬです。

オプション取引の勉強をしていて、うまく理解できなかったので、自分なりに整理するためにまとめてみました。

 

オプション取引というのは、ある資産(例えば株)をあらかじめ決めておいた時期に、決めておいた価格(権利行使価格と言います)で取引をすることです。権利を行使して買うことを「コール」といい、売ることを「プット」といいます。

 

 

権利を買う人がいれば売る人もいるわけで、コールとプットについてそれぞれみていこうとすると、4つのパターンに分かれます。

 

1  コール(買い)の場合

 

 「買う」権利を購入したわけですから、つまり「買いたい時だけ買う」ことが出来ます。(買いたくない時は権利を放棄すればよい)

 

①原資産価格<権利行使価格の時

 権利を行使する(買う)としても利益が出ません。

 市場で安く買えるのに、わざわざ権利を行使する必要はないので、この場合は権利を放棄します。そのためプレミアム分の損となります。

 

②原資産価格=権利行使価格の時

 権利を行使します。一見利益も損失もないように見えますが、プレミアムを支払っていますので、その分が赤字になります。

 

③原資産価格>権利行使価格の時

 市場よりも安く買えるわけですから、当然権利を行使します。この場合、原資産価格と権利行使価格の差額から、プレミアムを引いたものが利益になります。原資産価格が権利行使価格に近ければ、赤字になることもありますが、原資産価格が上がれば上がるほど利益が出ますので、想定される利益は理論上無限大になります。一方、損失はプレミアム分で済むわけです。

 

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コール 買い

2 コール(売り)の場合

 

 「買う」権利を相手に売却したことで売る義務が発生します。つまり、「相手が権利を行使したら嫌でも売る」ことになります。

 

①原資産価格<権利行使価格の時

 相手からすると売っても利益が出ない(買ったところで、市場で売っても赤字になる)ため、相手は権利を放棄します。どうしても欲しければ市場から買った方が早いわけです。よってプレミアム分が利益となります。

 

②原資産価格=権利行使価格の場合

 価格差による損益はありません。プレミアム分が利益となります。

 

③原資産価格>権利行使価格の場合

 相手はここぞとばかりに権利を行使します。あなたとしては、市場で売れば高く売れるのに、売る権利を売ってしまったばっかりに決まった額でしか売れないわけです。そのため、原資産価格が上がれば上がるほど、原資産価格と権利行使価格との差からプレミアムを引いたものが損失となって出ます。つまり損失は無限大なわけです。こわいですねー。

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コール 売り

 

3 プット(買い)の場合

 

 「売る」権利を買っているので、いつでも売れる、言い方は悪いけど「好きな時に売りつけられる」わけです。

 

①原資産価格<権利行使価格の場合

 市場よりも高く「売りつけられる」わけで、ここぞとばかりに権利を行使します。権利行使価格と原資産価格の差額からプレミアムを引いたものが利益になります。利益は理論上は原資産価格が0円の時が最大で、権利行使価格とプレミアムとの差額になります。

 

②原資産価格=権利行使価格の場合

 権利を行使して、プレミアムとの差額が損失になります。価格差による損益はありません。

 

③原資産価格>権利行使価格の場合

 市場で売った方が高く売れるので、権利を行使しても意味がありません。よってこの場合は権利を放棄し、プレミアム分が損失となります。

 

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プット 買い

 

4 プット(売り)の場合

 売る権利を売ったということは、「嫌でも買わなければならない」ということです。

 

①原資産価格<権利行使価格の場合

 上に書いたから薄々お気づきだとは思いますが、相手はここぞとばかりに(この表現3回目)権利を行使します。市場での価値がそれほどないのがわかっていても、あなたは断れません。そういう契約ですから。なので原資産価格が安ければ安いほどあなたは泣きを見ます。(損失が大きくなります。)無限大とはいきませんが、理論上、最大で原資産価格が0円の時に権利行使価格からプレミアムを引いたものが損失となります。

 

②原資産価格=権利行使価格の場合

 プレミアム分が利益となります。

 

③原資産価格>権利行使価格の場合

 市場で売った方が利益が出るので、相手は権利を行使しません。よってこの場合についても、プレミアム分が利益となります。

 

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プット 売り

 

まとめ

コールの場合

原資産価格>=権利行使価格の時(つまり値段が高い時)に権利を行使する

プットの場合

原資産価格<=権利行使価格の時(つまり値段が安い時)に権利を行使する

 

オプションを買った時

利益は原資産価格と権利行使価格との差に比例する。そして損失は最大でもプレミアム分まで

オプションを売った時

利益は最大でもプレミアム分まで。そして損失は原資産価格と権利行使価格との差に比例する

 

 

 このように見てみると、オプションを買うのはメリットの方が大きいですが、オプションを売ることはリターンよりもリスクが大きいように見えます。ではなぜこのような取引が成立するのか(売る人と買う人がいるのか)については、機会があれば詳しく見てみたいところですが、今回のところは「相場の動きが限定される(と少なくても投資家が見ている)時に効果がある」とだけしておきます。もっともこれは売りに限った話ではないんですけどね。

 

  あと、4つのグラフは暗記したほうがいいです。っていうかCFPとかだと暗記は絶対必要だと思います。そんなわけで、場合分けして意味を考えながら覚えられたらなと思います。