みなさんこんにちは、ひでえぬです。
今回は、損益分岐点についてお伝えしようと思います。
ポートフォリオの関係はどうなったんだ?とお思いの方もいらっしゃると思いますが、そちらは後日改めてお伝えしようと思います。
この単元は理屈としてはそれほど難しくはないのですが、単語が難しい・・・っていうか、単語そのものはそれほど難しくないのですが、似たような単語が多くて混乱する印象があります。
「固定費」と「変動費」ってなに?
とか。
まずは基本となる「損益分岐点」から見てみましょう。
1 損益分岐点とは?
売上高と費用がちょうど等しくなる(=利益がちょうどゼロになる)金額のことです。つまり収支トントンということですね。
これを式で表しますと
利益=売上高-費用=0
となります。
2 費用について
ここまではそれほど難しくない・・・っていうか簡単です。ここからが問題です。
最初に費用について考えてみましょう。
ここでは、費用は2つにわけることができます。それが「固定費」と「変動費」です。
これを聞くと、FPお得意のライフプランのことか?と思う方もいるかもしれませんが、(いないか)ここでいう「固定費」とは、売上高にかかわらず、ある程度一定の量が発生する費用です。
例としては
「事務所や店舗、工場などの賃料や保険料」
「管理運営部門の人件費」「広告宣伝費」「借入金の利息」などがあげられます。
一方、「変動費」というのは、売上に比例して金額が増えたり減ったりするものです。
例としては
「商品の仕入れ費用」「材料費」「製造部門の人件費」などがあげられます。
3 損益分岐点の求め方
式をみる前に、まずグラフを書いてみましょう。
「固定費」は文字どおり固定、というか一定なので、横軸(販売量)が増えても縦軸(金額)は変わりません。よって水平方向に延びる直線になります。(水色のグラフ)
「変動費」は販売量が増えるとそれに比例して金額が増えます。よってグラフは右肩上がりの直線になります。(黒色のグラフ)
これらをもとに「固定費+変動費」のグラフを書いてみましょう。この2つのグラフを合成すると、赤い棒グラフのようになります。
それでは、これに売上高のグラフを足してみます。
「売上高=費用=固定費+変動費」のところを探してみましょう。そうです。売上高のグラフ(黄色い線)と赤い線のグラフが交差するところがイコールになるところ、つまり「損益分岐点」となります。また、この交わったところの売上高が「損益分岐点売上高」となります。
これを求める式を考えてみましょう。
さっきの復習です。
利益=売上高-費用
ですから、
利益=売上高-変動費-固定費 ・・・①
となります。
ここで、「変動費率」という数字をこのように定めます。
これをにより変動費を表してみると、
となります。
②を①に代入するとこうなります。
利益=売上高-(売上高×変動費率)-固定費
売上高でくくると
利益=売上高×(1-変動率)-固定費 ・・・③
となります。
損益分岐点売上高をAとします。Aは利益が0になる売上高ですので、③の式で利益を0とし、売上高をAに置き換えると
0=A×(1-変動率)-固定費
となるので、これによりAを求めると
A×(1-変動率)=固定費
よって
A=固定費÷(1-変動費)
となります。
このあとは「限界利益」についてお伝えしたかったのですが、今日はここまで。次回をお楽しみに。