みなさんこんにちは、ひでえぬです。
前回の続きです。
サスティナブル成長率の求め方のうち、内部留保率について説明しましたね。
今回は、ROEについてみてみましょう。
まず、ROEとは、
ROE(Return On Equity)とは、自己資本利益率のことをいいます。これは、株主が拠出した自己資本を用いて企業がどれだけの利益をあげたか、つまり株主としての投資効率を測る指標といえます。
ROEは、情報開示資料である有価証券報告書等では「自己資本利益率」、決算短信では「自己資本当期純利益率」と表記されています。「自己資本利益率」では期末自己資本、「自己資本当期純利益率」では期首と期末の自己資本の平均値で算出されています。なお、ROEは、財務分析をするうえでは、以下のように「売上高純利益率」と「総資本(資産)回転率」、「財務レバレッジ」に分解することで、その要因分析をすることができます。
ROE(%) = 当期純利益÷自己資本×100 ・・・(ア)
自己資本 = 純資産 - 新株予約権 - 少数株主持分 ・・・(イ)
ROE = 売上高純利益率 × 総資本(資産)回転率 × 財務レバレッジ ・・・(ウ)
(SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集より (ア)~(ウ)については筆者が加筆しました)
ここでまず、基本的な話ですが、「○○××率」と書いてある場合(○○と××がそれぞれことなる数字を表す)、基本的には
○○××率=××÷○○
=
ここで注目してもらいたいのは上の説明のうち、(ウ)の式です。
これを書き直すと
ROE = 売上高純利益率 × 総資本(資産)回転率 × 財務レバレッジ
=××・・・(エ)
となります。
なんでこんな回りくどい書き方をするかというと、そうしないと答えが出せないからなんですね。
では(エ)の式を見ていきましょう。
一番左は上に書いた通りとして、2番目の「総資本回転率」です。
ここでまた基本的な話ですが、「○○回転率」といった場合、○○は分母にきます。つまり、
○○回転率=何か÷○○
となります。
問題はこの何かが何か?ということなのですが、これは覚えるのがベストですが、問題文からなんとなくわかる場合もあります。この場合分母は「売上高」なんですが、覚えてしまったほうがいいかもしれません。(あとでうまい説明が見つかったら更新します)
3番目の「財務レバレッジ」は何か?この単語からは想像しにくいですが、分数で書くと
財務レバレッジ=
となります。
察しののいい方は分かったかもしれませんが、これは自己資本比率の逆数です。
これを踏まえて、例題を解いていただきたいのですが、それはまた次回。